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映画「キャプテン・フィリップス」悲しい現実と先進国

2013年に公開された「キャプテン・フィリップス」はアカデミー賞をはじめとして、

様々 な賞を受賞しています。6年前の作品ですが、いまさら見ました。

 

あらすじは、2009年4月ソマリア沖でアフリカに支援物資を運んでいたアメリカのコン

テナ船「マーク・アラバマ号」が武装集団のボートを発見し蛇行走行などで逃げ切ろう

としたが、翌日ハシゴを使い船に乗り込まれシージャックされてしまう。

 

船長のリチャード・フィリップスは乗組員を機関室に隠れさせた。そして海賊のリーダーに脅され乗組員の所に案内すると見せかけて、密かに乗組員に場所を伝え海賊に見つからないようにした。

 乗組員は見回りに来た海賊のリーダーを人質にとり、解放の代わりに退船を要求。

海賊は退船したが、船長を人質として、救命ボートで逃げてしまった。

 

海賊は村に帰り身代金を得ようとしたが、「マーク・アラバマ号」から通報を受けたア

メリカ海軍のミサイル駆逐艦「ベインブリッジ」に見つかってしまう。アメリカ海軍と

海賊との間で船長解放のため交渉が始まるが難航する。

 

フィリップス船長は、一度は自力で脱出をはかるが、すぐつかまって救命ボートに戻さ

れてしまう。救出作戦を先導したシールズは、ベインブリッジに村の長老たちを呼んで

代金交渉を行うと言いリーダーをベインブリッジに連れて行った。しかし村の長老た

は現れず事件解決後逮捕される。

 

しばらくして海賊達の乗った救命ボートの燃料が切れ、ベインブリッジにロープで曳航

される。犯人の狙撃準備に入るシールズ。フィリップス船長は家族宛ての手紙を海賊に

取られてしまい、激高し殴り合いになり、拳銃で撃たれそうになってしまう。狙撃ポイ

ントに入り、犯人は全員射殺されフィリップス船長は無事救出された。

 

実際に起きた事件を伝える、伝記映画です。かなりリアルに再現されており、実際に貨物船など海運業に従事するかたの参考になっているようです。

 

海賊行為は法律違反で、この事件の犯人もアメリカで裁判にかけられ懲役33年9か月の

判決を言い渡されています。

 

しかし、なぜ海賊行為をしたのか?映画の中で外国船の乱獲で魚が取れなくなり、生活

のため海賊行為を行ったと言っています。

 

ソマリアでは欧米を中心に先進国が大型船で乱獲を行い、1990年代には軍部と欧米が組

んでソマリア沖に産業廃棄物の投棄を認め、放射線物質を含んだ廃棄物が多く存在し、

ソマリアの人々の健康に影響を与え漁業もできなくなり、武装化した一部の漁師が海賊

行為を行っているそうです。

 

感想

マーク・アラバマ号はアフリカへの支援物資を運んでいたが、犯人たちのような貧困層

には行き届かないようで、上の人が独占していることを映画から初めて知りました。

 

私はこの事件は先進国が起こした事件ではないかと思います。

先進国が他国の漁場を荒らし、現地の人を追い込み海賊行為をせざるを得ない状況にさせたからです。貧困国の支援にしても自国や自分の手から離れたらそれで満足、ほんとに届いているかは気にしないのはただの自己満足なのではないかと思います。

 

私もこの映画を見るまで支援はめちゃくちゃいいことだと思っていましたが、ほんとにいいことなのか疑問に思うようになりました。

 

この映画は、事実を忠実に再現しており、先進国と貧困国の付き合いについて教えて

くれ、自分の状況を考えることができた映画です。と同時にアメリカ軍行動が早いなー

と思いました。